孫の時代の経済的可能性

マネーワールド 〜資本主義の未来〜

NHKお抱え芸人の、爆笑問題の2人がナビゲーターを務める資本主義についてのドキュメンタリーです。数年前にもあったシリーズですが、名前が変わっていなかったり、特集回数が通しでなかったりと、ちょっとわかりにくい点があります。

 

10月6日・7日・13日の3日間に渡る長編です。

今回見て紹介するのは、第2集「仕事がなくなる!?」の回です。資本主義の権化、超巨大企業の社長がゲストとして登場しています。

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AIが仕事を奪う!? 

 いろいろな場面で人間の仕事が奪われると言われています。今回の番組を見ると、それは間違いのないことだと予感、いや、実感させられます。時代の最先端を行くアメリカのラスベガスでは、すでに一部の仕事がAIロボットによって置き換えられていました。バーテンダー、清掃員、ホテルマン・・・。

 

ソフトバンクグループではAIロボット事業にかなり力を入れています。

時代の潮流について、孫社長は、こう言っています。

日本のリーダーの皆さんが見えていないのか、見ようとしていないのか、そういうことだと思いますね。一般的な人々はどうしても先手先手を打つことができる立場にはなかなかなれませんから、国のリーダーとか企業のリーダーが先手先手で技術革新を引っ張っていかないといけない。それこそがリーダーシップだと思います。多数決をとってどっちに行こうかというのは本当のリーダーシップではありません。政治の皆さんも含めて教育も根底から変えるべきだと思います。

〈ヒト・モノ・カネの経営資源をどこに割りふるか〉ということを国のリーダーは考えてやらないといけない。過去を守ろうという世界にいるかぎり、後手後手に回りますよね。

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インタビューを読むと、技術革新の波に乗り遅れてはいけない、時代の最先端で勝利をしていかないといけないという強い思いを感じます。

NHKスペシャルでは、時代の変化の中で取り残される人々に視点が集められていました。その中で、孫社長は時代を乗り切るリーダーシップについて言及していました。

 

爆笑問題さんや、その他の出演者は、弱者に目を当てているが、孫さんは戦いに目を向けている。立場によって意見が違います。

結局は、資本家とそれに振り回される労働者という次元から抜け出せないのであると感じます。

 

ケインズが言っていたこと

番組中に幾度かケインズの論文が紹介されていました。技術革新によって多くの人が失業し、その後大量の雇用が生み出されるというルール。失業は一時的なことというストーリーです。確かにその通りなのかもしれません。

 

私自身も、就職してから40年安泰だと考えていましたが、安泰かもしれないが、収入の面で苦しい時代が来ることを予感しました。AI化されなくても、良い生活を維持できないという恐怖があります。

 

誰もが働き方を変えたり、収入の構造を変えるべき時代がきており、一般的な人たちがそれに気づくのが、AIが身近になるときなのだと感じます。

しかも、その変化に気づき、すでに先行者利益を得ている人たちがこの世の中には多数いるのではないかという恐怖も感じました。